こんにちは!ウィルゲート2015年新卒の渡辺です。
私はAP(アカウントプランナー)として新規開拓営業を担当し、日々新しいお客様との出会いを求めて、仕事をしています。
今回は、先日私が担当した「ジョブシャドウイング」という取り組みについてご紹介します。
ジョブシャドウイングは、簡単にいうと「高校生の1日企業訪問」です。
アメリカでは、すでに中高生に向けたキャリア教育の一環として定着しているもので、ウィルゲートでも4年前から受け入れ企業として参加しています。今年は男子3名、女子2名の計5名の高校生が参加してくれました。
ジョブシャドウイングは訪問する企業の商品やサービス、仕事について調査する「事前勉強会」、実際に会社を訪問する「企業訪問」、そして最後に訪問を振り返って次の目標を設定する「事後報告会」という流れで3日間かけて行われます。
今回は、実際に会社に足を運んでいるからこそ「見られる」、「感じられる」、「体験できる」という内容にしたいと思ったのですが、計画を立てることはとても大変でした。
自分が営業担当なので、「社外の商談への同席」を提案してみたものの、商談の日時調整や、お客様の理解を得ることは簡単ではありませんでした。しかし同僚の協力もあり、なんとか実現することができました。
ジョブシャドウイングでは一日の始まりを体験して、ウィルゲートについての説明を受け、その後は代表の小島と直接話をする時間を設けました。
高校生から「借金も抱えて、逆境だった時にそれをどう乗り越えたんですか?」という「ウィルゲートショック」への質問がありました。
それに対して小島は「社員一人ひとりと面談して、今の状況と今後の厳しい状況について話した結果、半数は辞めてしまいましたが、残りの半数は会社を再生したいという強い意志を持って会社に残ってくれました。その後、社員数は半分になったはずなのに、生産性は変わらなかったんです。つまり、生産性を上げるためには社員数よりも、社員一人ひとりの意欲や意識の高さが大切と言うこと。その後はスキルや経験よりも、意識が高い人を採用するようになって、会社が成長できたんです。」と回答しました。
また、「当時はお金も、人脈もスキルもなかった。でも、大切なのは“ない”ことを “できない”の理由にしないこと。なにも“ない”のであれば、“できる”方法を考えて、行動量でカバーして“できる”ようにしていくしかない。」という話をしていました。
この小島の経験から生まれた考え方や、人とのかかわり方が高校生には印象深かったようでした。
そしてお昼は、たくさんの社員と社内で一緒にお弁当を食べた後、午後は商談に参加したり、メディアの仕組みを勉強したり、テレアポを見学したりして、5人それぞれが異なるプログラムを体験し、その後に各自の学びを共有し合う場を設けました。
高校生たちは仕事の裏側を実際に見たことで、作り手の立場を知ることができたり、営業が「お客様のために」という一心でサービスを案内していることに気付いたりすることができたようでした。
プログラムの最後には、高校生と若手社員がペアになって、お互いのこれまでの人生、これからの自分のあり方、そして『will』について話し合う時間を設けました。
普段、高校生が社会人と交流する機会はほとんどありません。そのため、自分よりも少し年上の人生の先輩との交流は高校生にとって多くの気づきが得られるのではないかと考えて企画しました。
高校生からは、「違う視点からの意見がもらえて自分自身への気づきになった」という感想をもらいました。
また、この試みは社員にとっても有意義なものだったようで、「普段話す機会のない高校生の無限の可能性が広がる目の輝きに刺激を受けた」という声が挙がっていました。
ジョブシャドウイングは、社員に“影のように”密着して仕事を観察するものですが、最初にある程度は仕事の内容を説明する必要があります。
高校生たちはスマホを持ち、授業でパソコンを扱い、さまざまな情報に触れている、いわゆる“デジタルネイティブ”ですが、「コンテンツマーケティング」、「SEO」といった用語についての知識はありません。
社会人経験のない高校生が理解できるよう、専門用語を使わずに仕事内容を伝えることはとても難しく、自分にとってもよい経験になりました。
ジョブシャドウイングを体験した高校生が集まる事後報告会では少し気になる内容がありました。
高校生たちは社会人に対して「スーツで静かにパソコンに向かっていて、いつも疲れている」というイメージがあるようなのです。
そして、ウィルゲートに来てくれた高校生たちからは「ウィルゲートは社内が明るく、みんな仲良くイキイキと働いていた」という感想をもらっていましたが、それが「驚きだった」という声が多く挙がっていました。
詳しく理由を聞いてみると、「電車には、スーツ姿でくたびれている大人が多い」というところからそのイメージが生まれているようです。それを聞いて、今後自分たちがなるであろう「社会人」について、表面的な部分だけを見てネガティブなイメージを持つのではなく、正しい認識を持つことができるような取り組みを、学校と企業が連携して行うことが必要なのではないかと感じました。
今回のジョブシャドウイングは、高校生にとってだけでなく私自身やその他の社員にとっても気づきの多い有意義なものとなりました。
一人ひとりの『will』を実現できる明るい未来をつくっていくためにも、今後もこのような取り組みを通して、今を生きる私たち一人ひとりが『will』を掲げるだけでなく、未来を“見せていく”ことが必要なのだと思っています。
公開日: 2016/09/29